体育会系就活は有利という神話。『有利になる前提』とその強み
『体育会学生は就職活動に有利なのか』問題。
大学で部活に勧誘されるとき、就職活動を始めるとき、などによく聞く言葉ですが、本当に有利なのでしょうか?
実は、体育会系学生が就職活動に有利になるには条件があります。
なぜなら、「体育会系で部活を頑張っていた」という学生は山ほどいるため、もはや就活の強みとして認識されなくなってきているからです。
また、企業側も体育会系学生だからと言って優秀な学生がいるとは限らないという意見が見受けられます。
この記事では、体育会学生が就職活動で有利になるために必要な条件を、様々な人事の意見を交えつつ、解説して行きます。
体育会学生は本当に就活に有利なのか
企業の人事の意見をまとめると、有利という人事もいれば、有利でないという人事もいます。
ここでは、実際の企業の人事に聞いた意見を元に、体育会学生が有利に条件にんついて解説していきます。
自分に当てはまるところから、強みと弱みを考えてみましょう。
体育会系学生が就活に『有利』と言われる理由
体育会系学生が就活に強いといわれる理由して以下の理由がありました。
- ストレス耐性
- リーダーシップ
- 自分の分析力
- 協調性
- 無形商材をうる人間力
- 分業化された組織での経験
人材系企業の人事「体育会系という上下関係のある組織の中での経験があるため、理不尽さやきつい練習に耐えるストレス耐性を持っていると考えられます。また、役割の分業化された組織の中で、1つの目標に向かって進んでいくという経験や、自分以外の選手、関係者との協調性を身につけいていると考えられます。これらの経験は会社の構造とよく似ているので、有利と言えるのかもしれません。」
大切なのは、「考えた事」と「実際の行動」
ベンチャー系企業の人事「日々の練習のなで自分の課題を見つける分析力。課題改善のためのPDCAを回すことができている学生は会社でも頑張ってくれそうだと思います。上級生になるとリーダーシップも必要とされるため、そこで培われた人間力がある学生は営業でも成績を残しています。」
との意見がありました。
ただし、どちらの人事の方も「経験していればの話ですが、」と付け加えも。
「昔に比べると、上下関係や学生の本気度がない部活も増えています。体育会系の部活に所属していたからと言って、就活に有利とは言えません。大切なのは、何を考え、行動していたかです。」と厳しめの意見もありました。
体育会系学生が就活に『不利』と言われる理由
- 自分の経験を言語化できない
- 体育会系はだという慢心
- コミュニティが狭くなりがち
- 情報量が少ない
- 視野が狭い
ベンチャー企業の人事「体育会系学生なら当たり前のように経験している練習の設計・改善やチームの作りなどは、自分で考えて行動できる力や、協調性として就活の場面では高く評価されることが多いスキルです。しかし、それを自覚していない学生も多い。
非常にもったいないことです。組織の中では当たり前のことでも、人事とのコミュニケーションの中で、自分の活動の真の価値や、自分の強みなどをより明確に伝えることが大切です。」
言葉にして伝える力
IT系企業の人事「『先輩がいるから』と金融や商社ばかり訪問したり、『自分にとって身近だったから』など単純な理由でスポーツ関係の業界を志望したりと、表面だけをみて判断する傾向があります。業界全体や仕事内容、働き方については情報がないから深く考えない学生も多い。」
人材系企業の人事「体育会系の部活には上下関係があるが、コミュニティが狭くなりがち。一定のコミュニティでの上下関係や理不尽さは、一旦慣れてしまうと心地いい環境になってしまう。社会に出て行く上で新しい環境に馴染めない学生も少なからずいます。」
との意見がありました。
部活の中で何をしてきたか、ではなく、「部活という環境」の中で無意識のうちに狭い社会にこもってしまっている可能性もあるようですね。
また、頑張っていることが「当たり前」になっているため、頑張ってきたことをを言葉にして伝えられないという課題もあるようです。相手に伝わらなければ、せっかく頑張ってきたのに勿体無いですよね。
言語化できることが前提
体育会系の学生が就活を有利にできることは、ある意味正しいと思います。
部活でしか経験できないことを頑張った経験は大きな財産ですし、身につけたスキルはしっかり評価されるからです。
しかし、自分の取り組みを言語化することができなければ、人事も評価のしようがありません。
- 「結果を出すまでのプロセス」
- 「どう考えPDCAを回したのか」
- 「そこで身につけたスキルをどう社会に活かすことができるのか」
- 「そのスキルに再現性はあるのか」
これらをしっかりと言語化して、会社に伝えられるようにすること。ここにしっかりと時間を割くことができれば、就活を有利に進めることができるでしょう。
スポーツの原理原則は社会構造と似ている
いかがだったでしょうか。企業側の意見をまとめると、
有利なポイント
- 練習・試合でPDCAを回すことを経験している
- 部活で養われた「人間力」がある
- 分業化された組織を経験している
有利でないポイント
- 経験を「言語化」して伝えられない
- 情報量が少ない・かたよってしまう
- 狭いコミュニティに依存してしまう
といたことがあげられました。
大切なことは、「自分の経験から自分の強みを弱みを把握すること」「人事に自分の経験をちゃんと伝えること」です。その分析のために、この記事に書かれていることも参考にしてもらえたらと思います。
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