体育会系就活は有利ではない!?業界別企業の意見と有利な業種

2020年6月9日

体育会系の学生は就活に有利って聞くけど、ぶっちゃけ企業側の意見ってどうなの?

こんな疑問にお答えします。

大学に入学した時、部活の勧誘で「体育会系学生は就活に有利だよ!」
なんて言葉よく聞きませんでしたか?

友達が大学生活を楽しんでいるのを横目に、
就職活動を始めるときになって、本当に就活に有利なの?
と考えてしまう気持ちもわかります。

今回は様々な業界の企業の人事にインタビューした結果をまとめました。

あなたの就職したい業界で「体育会系学生というブランドは有利に働くのか」
参考になるはずです。

体育会系就活生は有利でない意見

体育会系の就活生は有利ではないという業界の意見は次のようなものです。

大手製薬会社

「一つはビジネスモデルの転換です。営業の主力のMR(医薬情報担当者)の仕事は、以前は医師に対して早朝から夜遅くにかけて営業をかける体力勝負。ゴルフなどの接待営業も頻繁でした。しかし、今では医師も忙しく病院でなかなか会うことはできないし、業界の規制で接待もだめになっている。医師も必要な情報はネットで見ることができます。MRにとって大事なのは、医師が関心を示す海外の医療情報をいかに集めて提供できるか。そのためには今まで以上に勉強しなければいけないし、学習意欲がなければついていけない。正直言って体力や馬力だけの体育会系学生では通用しなくなっています

引用:https://www.businessinsider.jp/post-168910
  • 体力・馬力だけでは通用しない
  • 分析力や勤勉性が問われる

このキーワードが印象的ですね。

体育会系学生に対する企業側の印象として「体力や馬力がある」「分析力や勤勉性に欠ける」があるようです。

『部活ばかりやっていて学業成績がよくない学生は必要ない。』と言っている様にも解釈できます。ドキッとした人もいるのではないでしょうか。

逆に言えば、体育会系で頑張っていて、学業も頑張っている学生は相当な需要があり、たくさんの企業から引っ張りだこになりそうです。

IT企業

「合併を機に人事・賃金制度を欧米型に近い職務給制度に変えましたが、それによって年齢に関係なく昇進・昇格が可能になりました。今では若くても企画力や開発力に加えて部下指導力があれば、抜擢します。ところが体育会系出身者は20代の頃はそれなりの営業成績を上げていても、次に求められる創造力やクリエイティビティに欠ける人が少なくありません。だんだん普通の人に埋没していきます。また、ある社員の指導力を見込んで課長に抜擢したことがありますが、部下であるかつての先輩に対して厳しいことを言ったりできないのです。こちらがいくら助言してもなかなか変わらない。とくに同じスポーツ系の先輩についてはなおさらです」

引用:https://www.businessinsider.jp/post-168910
  • 想像力・クリエイティビティに欠ける
  • 上下関係が逆手に出る

近年、いわゆる年功序列制度が薄れ、「能力があれば年齢に関係なく昇進・昇給できる」ようになってきています。上下関係の厳しい組織で頑張ってきた学生の中には、先輩にきつく言うことができず、役不足と判断されてしまう様です。

ビジネスの世界では「発言しない人は必要ない」と言われます。思ったことははっきりと言うと言う習慣を身につけておきたいですね。

体育会系の学生は体力と勢いがあるため、最初の営業成績でいい結果を残すことが多いのは事実ですが、年齢を重ねていくにつれ求められる能力も変化していきます。

自分で考え、「0→1」を生み出せる人が減ってくるのは体育会系学生に限ったことではないと思いますが、最初の成績で目立っていた分、特に能力に欠けている様に見えてしまうのでしょう。

人材サービス会社

「うちの会社にも体育会系出身者が多くいます。実際に彼らは顧客にも好かれますし、営業成績も抜群によかった。親分肌で部下の信頼も厚いのですが、問題だと感じているのは新人の育成が下手なことです。最近の新卒は人間関係の作り方や情報の伝達手法をスマホで学んだデジタルネイティブ世代と言われます。昔のうちのタイプとは価値観も違います。OJT(職場内訓練)でも丁寧に説明し、納得しないと動きません。にもかかわらず、新人が『どうしてこれをやるんですか』と聞いても、『黙って言われたことをやっていろ』とか『文句を言うのは10年早いんだよ』と言う人が少なくありません。教え方や指導が昔のままなのです

引用:https://www.businessinsider.jp/post-168910
  • 部下育成に言語化能力がない

スポーツをしている人にありがちなことですが、「感覚で覚えている」ため、人に教えようと思っても教えられない人です。

『いい選手がいいコーチになるとは限らない。』どこかで聞いたことのある言葉ではないでしょか。

部下にちゃんとわかりやすく、納得しながら仕事をしてもらうために「言葉にして伝える努力」を学生時代のうちからトレーニングしておきたいところです。

体育会系学生は有利な意見

逆に体育会系学生は優秀な人材も多く、有利だと言う意見もあります。

大手ファイナンス企業

不条理な世界を経験しているからです。体育会に入ると、上級生の命令は絶対です。たとえ間違っていても耐えながら従うしかありません。その世界を生き抜いてきた学生は不条理だらけの会社人としての耐性を備えているからです」

引用:https://www.businessinsider.jp/post-168910

上下関係や組織の規律に忠実な人材として、体育会系の学生を評価してる企業もある様です。

日大アメフト部問題にも出てきたが、良くも悪くも「逆らえない風潮」を経験している学生は理不尽が多い社会の中でも会社に貢献することが期待できると思われています。

年功序列が残っている大手企業や業界では”出る杭は打たれる”風潮がある様です。

住宅販売会社

「団体スポーツで鍛えた学生を主に採用しています。元気と馬力があるのは当然ですが、チーム全体のことを考えて行動する訓練ができている。一人ひとりの役割が明確ですし、自分がチームに貢献するために技能を磨く資質も備わっている。先輩・後輩の上下関係に忠実だし、部下に使えば言われたことをきちんとやる。とくに営業は人に好かれてなんぼの世界です。理屈もいいですが、親近感が感じられる人間的魅力を持った学生はいいです」

引用:https://www.businessinsider.jp/post-168910

営業はぶつかってなんぼという会社にとって、体育会系の魅力は昔も今も変わらない様です。

こうした企業は体育会系出身者の採用枠をあらかじめ決めているケースが多いとも言われています。

弱みは強みにできる

ここまでのインタビューの中で、体育会系学生に対する企業側の印象として次の項目が見えてきました。

良い意見

  • 体力や馬力がある
  • 不条理を経験している
  • 人格が優れいてる人が多い

良くない意見

  • 分析力や勤勉性に欠ける
  • 想像力・考える力に欠ける
  • 上下関係ゆえに上司に発言できない
  • 言葉にして伝える力が弱い

近年の企業は、人事制度や教育システムの改革など組織構造の変革にも力を入れている。同時にビジネスモデルの転換やイノベーションの創出を大きな課題として捉えています。

体育会系の持つ体力や馬力、チームワーク力だけでは企業自体が耐えられなくなってきていることは、どの企業を見ても言えることでしょう。

しかし、「体育会系学生ブランドは少なからず評価されている」ことに間違いはありません。

逆に言えば、今回のインタビューで出てきた「良くない意見」に対する対策・改善を学生生活で行っていれば、他の就活生と大きな差をつけることがでます。

幸いにもこの記事にたどり着いたあなたは、今からでも改善していくことができるでしょう。有意義な学生生活・就職活動を行えるよういろいろな経験を積んでいきましょう!

何をすれば良いのかわからない・・・。

と言う方は次の記事を参考にしてみてください。

以上、体育会系学生に対する企業側のぶっちゃけでした。